北教組の住友委員長へあいさつと協力依頼


 「北海道に夜間中学をつくる会」は6月26日(木)、北海道教職員組合本部に住友肇・新委員長をたずね、あいさつと「つくる会」の活動への協力をお願いしました。「つくる会」からは工藤共同代表、清水事務局長ほか白倉、森、飯塚、丸山の6人が参加しました。


 初めに、これまで北海道や札幌市、および各教育委員会などとの交渉のまとめや、NHK放送「生活ほっとモーニング もう一度学びたい」の遠友塾受講生のビデオなどの資料をお渡しするとともに、委員長就任のお祝いを述べました。また白倉さんが、「民主教育をすすめる道民連合」も含めていろんな面でお世話になっている、お礼を述べました。


 これに対して委員長は、札幌市民会館が閉鎖となり学ぶ場所が札幌市教育文化会館に移る、教室確保にふれ、「ならば、同本部が入っている教育会館の部屋や会議室などを使ってはどうか」と提案されました。その場合、教文会館との契約は途中解約できるか、また授業に必要な室数や使用日数はどうかなど、親身に話にのってくれました。


 しかし、遠友塾は4クラス授業をやっていること、受講生は現在90人でスタッフも70人くらいと大所帯なことから、同ビルの空き部屋では収容にこたえきれないことがわかり、授業の場所としては断念しました。それでも、「スタッフの打ち合わせなどならできるのでは? 会議室は夜はほとんどあいているので使ってほしい。何とか応援したい」と、具体的支援を約束してくれました。


 「つくる会」や札幌遠友塾としては、部屋の無料提供は願ってもないことで、事務局やスタッフ会議のほかに、水曜日のほかに勉強時間を増やしたいクラスもあることから、工藤代表は「持ち帰って使い方を相談し、あらためてお願いにきます」とお礼を述べました。


 また、上田市長や道知事あてに提出している5項目の要望を説明し、理解と協力をお願いしました。委員長は、遠友塾への学校の空き教室提供についての市教委回答がゼロだったことに「夜、使えるところが本当にないのかな。学校開放はやっているのに」と疑問を投げかけました。工藤代表は、グラウンドや体育館、音楽などのたぐいはいいが、勉強の教室となるとダメなこと、飯塚さんは専用、転用で使える空き教室はない、という校長の判断を元に市教委が回答したことを伝えました。そして「学校の教室で学びたい」との受講生の願いは、高齢の受講生にとって時間的に切迫した問題であることを訴えました。さらに、公立夜間中学校の例をみても、学校の教室を借りるには管理などの問題から先生たちの協力が欠かせない。そのため、夜間中学というものを先生たちに知ってもらえるよう北教組の集まりなどで話したり、ビデオで紹介する機会をつくってもらえないか検討をお願いしました。


 公立夜間中学設置問題では、札教組に運動方針に盛り込めないかを要望したこと、道教委では「設置主体は市町村」と説明していることを話しました。これに対し委員長は、「道立で札幌市に設置する形がいいのではないか。設置主体が市町村でないとだめということはない」との考えを述べ、これらの問題で道に対し北教組出身の道議に動いてもらうことや、公立中学の設置要求を運動方針に取り入れられるかの検討も約束してくれました。