24回事務局会議まとめ


「北海道に夜間中学をつくる会」は1月24日(土)、北海道教育会館会議室で第24回事務局会議を開きました。工藤共同代表、清水事務局長ほか、井上()、井上()、飯塚、溝口、白倉、工藤()、丸山の9人が出席しました。

1月14日(水)に行なわれた、向陵中学校の使用についての第2回3者(市教委、向陵中、遠友塾)協議の報告、エルプラザ事務ブースの使用申し込み、今後の「つくる会」活動方針などを話し合いました。

 工藤代表は、始めの挨拶で夜間中学校に関わる運動が変わり目にあるとの認識を述べ、続いて第2回3者協議に出席した報告、前回事務局会議(昨年1120日)以降の教室使用のお礼廻り、旭川・函館・釧路の夜間中学の活動などを報告しました。さらに、5月総会での清水事務局長の退会と以後の事務局体制、全国夜間中学研究会の「すべての人に義務教育を!21世紀プラン」への対応などの論議を求めました。

また、民主教育をすすめる道民連合の『道民連合ニュース』(2009/01/22)に、「学校教室の継続使用決定のお知らせ」として、工藤代表からのお礼の記事が掲載されたことを報告されました。

教室使用の第2回3者協議の確認事項(内容は、すでに配付済み。)が改めて報告されました。

主なものを再掲します。

【学習環境】

・教室の照明は現状通りとする。

・冬期間の暖房は午後9時まで延長する(教室のみ)。

・玄関のスロープ設置は市教委が本年度内に行なう。

・チャイムは授業開始の午後6時半と終了の8時20分の2回に設定。

・学校備品・消耗品の使用は、学校から了承された範囲で使用する。

・学校教材の使用については、教科の先生と今後話し合いをして決める。

・教材置き場の使用については、平日の日中なら学校への連絡でいい。特別な場合、土日などでも事前に連絡があればOK。

・靴箱を90人分用意。

※教室の明るさについて、夜間定時制高校とで基準の違いはないとのこと。この照度基準がいくらかについては市教委に確かめることにしました。また、暖房の入る期間も確認します。

※教室窓の網戸と階段の昇降機設置については、継続課題として再度の要望を行いました。

【施設管理】

・入出管理は遠友塾が学校から借りた鍵と電子錠で自主的に行なう。鍵を預かる人を固定し(5人くらい)、その名簿を学校・市教委に届ける。

・電子錠、返却ボックスなど設置は市教委が本年度内に行なう。

・施設利用でのき損・損傷は、遠友塾が賠償する。

・突発的に学校を使用できなくなった場合、学校から緊急連絡網で連絡する。

・大きいごみは遠友塾で処理する(持ち帰る)。

・駐車場はお寺側ではなく、校舎の前や横のスペースを使う。

※教室を利用するにおいての諸注意や利用後の掃除など、見学者を含めた登下校のチェックなど、学校使用の細かい取り決めを検討するよう、遠友塾事務局に要請します。

【施設の許可申請、使用料など】

・許可申請は年1回とする。

・使用料の支払いは3カ月ごと、後払いとする。

・使用料算定は、多目的教室(使用15分、記録簿をつける)は回数、他の教室などは固定とし、教材置き場は使用面積で算定する。

・許可日に、使用許可以外の教室など使いたい場合は学校の承認を受ける。

・許可日以外での教室などの使用は事前に市教委に許可申請する。

※使用料の基準については毎年多少の変更があるそうですが、年間概算でどれくらいになるかを市教委に算定してもらっています。また参考に、昨夏の特別授業で使った教室使用料の算定基準と根拠を、市教委に聞くことにしました。

【その他】

・教育文化会館からの引っ越しは4月5日か12日の日曜日午前中とする(後日調整のうえ決定する)。

・確認事項の同意については覚書へのサインなど、できるだけ簡便な形を検討する。

・新校長を含め確認事項を再確認する3者協議を4月の入学式前に行う。


このあと清水事務局長から、工藤代表とともに道教委の交渉窓口の前田・障害学習部主幹らに会い、教室使用への協力お礼を述べたことが伝えられました。函館を含めこの間の動きをよく知っており、今回の教室の継続使用がかなったことを喜び、祝福をいただいたそうです。吉田教育長へも礼状を渡していただくようお願いしたとのことです。

まだ、廻りきれていない道議会各会派には、2月24日からの会期中に伺いお礼を述べることにしています。


「つくる会」として本年4月から、エルプラザ事務ブースの使用申請をしますが、清水事務局長から手続きの進捗状況が報告されました。その申請にあたって、趣旨や事業計画、予算・決算書などの書類を整え、2月7日の締め切りまでに提出し、あわせて、2月14日の面接には工藤共同代表、事務局長が臨みます。決定が下りるのは3月初めだそうです。「つくる会」としては、全道各地で自主夜間中学設立の動きがあり、そこへの情報発信の拠点として活用することを申請の趣意にします。


次いで道内の自主夜間中学の動きについて報告がありました。

旭川遠友塾の動きでは、新聞情報から、来年度の場所が旭川医療情報専門学校に3教室確保できたこと。昨年は、忘年会も催された。

函館遠友塾についても、4月15日が入学式で激励のあいさつに来てもらえないかとの要請がされている。工藤朱美さんは函館との窓口になってきたことから、「入学式を見届けたい」との希望が述べられました。

釧路の動きについて、5月9日の開校を目指しており、場所は釧路市総合福祉センターを予定。すでに準備会も開かれ、学習会を3月中旬に見城先生らを招いて開くために準備が進んでいる。

函館や釧路での開設にあたって、「つくる会」および札幌遠友塾に対するさまざまな要望がだされた時は、それに応えていけるようにしたい。

そして窓口を、旭川は従来どおり泉さんと飯塚さんに、函館は朱美さん、釧路は当面、井上(大)さんにお願いしました。

将来、各地を結ぶ自主夜間中学のネットワークがつくられ、活動・運営においての交流など緩やかな連携を取れるようにしたい。


続いて、全国夜間中学研究会から求められている「全ての人に義務教育を! 21世紀プラン」(第54回全国夜間中学校研究大会で採択)への意見・感想提出について論議しました。

日弁連が政府に提出した人権救済の申し立てを根底に、「夜間中学校の広報」や「公立夜間中学校の開設」、「自主夜間中学等への援助」などを行政施策として求め、その実現のため専門委員会を設置する内容です。

専門委員会の開催は各地区(関東地区及び西日本地区)となっており、公立夜間中学校のある各都府県1名と、自主夜間中学のある北海道が外されていることへの疑問を意見としてあげることにしています。


このあと清水事務局長が個人事情から、5月に予定の総会で退会する旨を述べ了承をされました。また総会日程を5月31日(日)午後1時からと決め、会場確保など準備を進めることにしました。さらに工藤代表から、遠友塾の20周年式を8月にやりたい(遠友塾代表としての発言)、これまで周年式は遠友塾同窓会と共催でやっているので、「つくる会」が参加する形をとれないか、と提案がありました。事務局長の退会後の体制や共同代表制を続けるかなどを含め、今後の検討課題としました。

 最後に、今後の活動について、公明党が札幌市の来年度予算編成への重点要望として、市立夜間中学の設置検討を盛り込んだことに対し、「つくる会」としてきちんと接触を図り、今回発表された同予算編成の内容を含めて話し合う必要が提起されました。