門出に笑顔*「札幌遠友塾」の13人も*学び直せた…万感
2009.03.19 北海道新聞夕刊地方 11頁 圏B


 戦争や病気などで学齢期に十分に学ぶことができなかった人たちが通う自主夜間中学「札幌遠友塾」が十八日、十七回目の卒業式を迎えた。晴れ着に身を包んだ六十−七十代の卒業生が万感の思いを胸に、笑顔で学びやの市教育文化会館を後にした。

 卒業する十三人のうち病気や仕事などで六人が欠席し、七人が工藤慶一代表から証書を受け取った。この日で遠友塾が同館を利用するのは最後で、新年度からは中央区の向陵中で授業を行う。

 白石区の土井美智子さん(74)は「ここまで勉強できたことの喜びは大きい。先生や友だちのおかげです」と、潤んだ目で話した。

 遠友塾は二十八日まで、新年度の入学生を募集している。四月二十二日に入学式を行い、五月十三日から授業を始める。毎週水曜日の午後六時十五分から、同八時四十分まで毎回二教科勉強する。授業料は月千円。
申し込みはスタッフの守田さん(電)571・2119へ。(本庄彩芳)