第2回 向陵中学校の使用についての三者協議


 1月21日(水)午前10時から札幌市立向陵中学校校長室において、札幌遠友塾が同校教室を来年4月から使用するにあたっての要件を話し合う第2回3者協議(札幌市教委、向陵中、札幌遠友塾)が行なわれました。


◇出席者

・札幌市教委:伊藤・生涯学習推進課社会教育担当係長、中・同課主査

・札幌市立向陵中:佐藤校長、小原教頭

・札幌遠友塾:工藤代表、井上事務局長、守田・丸山副代表

北海道に夜間中学をつくる会:清水事務局長、泉事務局次長


協議の経過及び結果


伊藤係長は、1月14日(水)の同校での授業(試行使用)について遠友塾側の感想を求めました。


・夏の授業の時に比べ、教室の照明が明るくなったのではないかとの感想に、学校側は何も変えていないと説明。「夏は太陽の強い光が(目に)残っているその影響での感じ方の違いではないか」と述べました。また、昼間の学校と定時制教室との照明基準の違があるのか、との質問に、そうした基準はないとの説明です。

・工藤代表は、多目的教室が「はじめの会」をやるのに調度いい広さだった、と印象を述べました。

・通学では、受講生が登校するのに問題はないが、当日は雪で道路事情が悪く、車いすの2人が来られなかったのは残念だった、と感想を伝えました。


▽こちらから、今回の授業で学校側に不都合がなかったかをお聞きしたのに対し、小原教頭は、問題はなかったと返答されました。教室の暖房については、市教委と協議し、毎週水曜日には午後9時まで延長するようにしたことが伝えられました(廊下には入らない)。


▽中主査から、「向陵中学校の長期使用に関する書面確認事項(目的外使用の確認12項目:資料@)が示されました。


三者で一つひとつ確認を行いました。以下はその具体的内容です。


上記の使用要件確認のあと、遠友塾から何点か質問を行いました。

以下、市教委や学校側からの回答内容です。


 使用許可日以外に、教材置き場に教材を運び入れたり、資料を取りに出入りすることが多く発生するが、その都度使用許可申請がいるのか。

回答: 一時使用であり、学校が開いている平日の日中であれば、PTA活動と同じで校長の裁量の範囲と思う。土日でも特別の場合(教育文化会館からの教材引っ越しなど)は前もって連絡があれば、代行さんの方に伝えておくので問題はない。


 使用料が大幅に減る分を受講料の引き下げにあて、千円にしたいと思っている。教室や多目的室(15分)、教材置き場など合わせて、年間の使用料(固定分)がどのくらいになるか知りたい。

回答: 教材置き場にどのくらいスペースをとるかで違う。面積と時間が積算されるので、年間ではスペースで料金に結構な差がつく。(遠友塾としてロッカー2個分の面積として、計算してもらうことにした。試算結果は後日に)。

 なお、同校の好意で学校備えの棚をかなり使わせていただける配慮をしてもらっています。


 遠友塾の卒業式が3月18日に教育文化会館で、入学式が4月22日にここの多目的室で行うが、できれば市教委と学校の先生方のあいさつをいただきたい。

回答:市教委側は戻って検討させてもらうとのこと。

※ 学校側の即答はなく、工藤代表があらためて検討をお願いした。


 教育文化会館にある教材などを、確保していただいた教材置き場に引っ越ししたい。教文の事情から日曜日の都合しかつかず、4月の5日か12日の午前10時くらいから作業できるようお願いしたい。

回答: 日程を指定してもらえれば、学校としては代行に連絡しておくので大丈夫だ。(教文と調整のうえ日程を決め学校側に通知することになった)


 緊急にコピーが必要なときがある。1回目の3者協議で学校側から、廃棄のコピー機や印刷機があれ確保しておくとの配慮の言葉をいただいたが、他の学校からの廃棄情報もつかめるよう市教委にも配慮をお願いしたい。

回答: 今はリースというのがほとんどなことや、廃棄物も市として業者に入札させ処分する決まりになっている。希望としては聞くが、難しい事情があることを理解してほしい。(PTAの財産として廃棄ものがあるかもしれない、と校長。遠友塾で小型コピー機をリースしては、との提案もあった)


 別棟玄関のスロープなどはいつまでにできるか。

回答:まだはっきり決まってないが年度内に設置を考えている。鍵箱の設置と電子錠の移設も合わせて年度内に行ないたい。

※ 昇降機の設置や教室の窓の網戸設置については再度、要望として伝えた。


 すでに用意していただいた玄関靴箱に受講生の名札はりなどをしたい。日程はまだ決まっていないが。

回答: 学校に連絡をくれればいい。靴箱は90人分あり、足りない場合は靴箱の上の利用やブルーシートなどで対応してほしい。3人くらいで動かせるので、使いやすいように配置してほしい。


 授業開始のチャイムの設定は? 開始の午後6時半と終了の同8時20分にお願いできれば。

回答:希望の通り設定しておく。


 学校の教材(例えば大きな地図など)も使わせていただきたい。教科ごとに学校の先生方と遠友塾の先生とで相談させていただきたいが、使ったあとの返却をどうするかの問題がある。

回答: ものによっては(遠友塾側の入れない)4階においてある教材もあろうし、事前に相談してもらえればいい。使い終わったら遠友塾さんの教材置き場に置いてくれれば、先生方も取りに行ける。


 駐車場はお寺の近くの場所を利用させてもらおうと考えているが、除雪は自分たちでやらなければならないか。

回答: 基本的には除雪はいらない。また、お寺側の駐車場は葬儀の時に会葬者が使うが、それが予測できないので、むしろ校舎側の駐車場を使ってもらう方がいい。学校開放事業は木曜日にはないが、来年度からは遠友塾とぶつからないように水曜日をなくすよう考えている(職員の同意が必要とのこと)。 開放事業がなければ、体育館からの侵入を防ぐシャッターをせずにすみ、体育館側にある障がい者用のトイレも使いやすくなる。


 質疑のやり取りの中で工藤代表は、受講生などから学校へ遠友塾の問い合わせが多々あるなど先生方の手を煩わせていることにお詫びしました。今後とも理解と協力をお願いしました。小原教頭はその都度、工藤代表の電話や遠友塾のHPを教えるなどしている旨を話されました。


 最後に学校側から忘れものの点検だけはきっちりしていただきたい、翌日生徒が入ってしまうと紛失しても責任をとれない、との要望がありました。学校では忘れものは陳列棚に置いており、受講生の忘れものも陳列棚にあるかも知れないとのことです。人が残っていないかの確認も大事で、最後の確認の手段として校内放送で呼びかける方法もあるそうです。


  また市教委の方から、確認事項同意については正式の書類とするか覚書のようなものに印を押してもらうかなど、持ち帰って検討したい。出きるだけ簡便な形を取りたいとの話がありました。


 次回の三者協議については4月の入学式前に設け、向陵中の新校長を交えて経緯と決まったことの確認をする、日程については13日の週で今後調整して決めることにしました。                            以上