旭川に自主夜間中学(北海道)
中学校教育を様々な事情で受けられなかったものの、学習意欲を持ち続けている人たちのための自主夜間中学「旭川遠友塾」(古野博明代表)が26日、旭川市で開校する。道内での夜間中学は札幌遠友塾(札幌市)に続く2校目。中学1年生から83歳までの26人が入学を予定しており、週1回の割合で国語、英語、数学の学習を1年間続ける。3学年を終えて、卒業すると、塾側は高校進学の支援も行うという。
約20年の歴史がある札幌遠友塾には道内各地から通っている人がおり、同様の夜間中学を道内の他地域にも設立する必要があった。こうした中、旭川市内の札幌遠友塾の賛助会員らが設立の動きを起こし、昨年8月に第1回の準備会を開催。それ以降、設立に取り組んできた。名称は、札幌と同様に、明治時代に新渡戸稲造夫妻が設立した「札幌遠友夜学校」にちなみ「旭川遠友塾」に決めた。
現在、入学を予定している人たちは、小学校しか終えていない人や、中学に在籍したものの戦争中の勤労奉仕で実質的に学習できなかった人など様々。授業は、上川教育研修センター(旭川市6条通4)の一室を“校舎”に5月10日から行われ、毎週土曜日に2教科ずつ行う。年度末までの授業日数は40日間。教師はボランティアが務め、これまでに教員OBなど約40人が登録した。
生徒募集は毎年度行い、入学料と授業料は不要。ただし、教材や通学保険など諸費用で年間9000円が必要という。会場借用料など運営費は賛助会員の会費(年間1000円)でまかなわれ、現在、会員を募集している。旭川遠友塾に関する問い合わせは事務局の因幡道頴(どうえい)さん((電)0166・57・9653)へ。
(2008年4月25日
読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news2/07/20080424-OYT1T00605.htm