札幌・向陵中 手作り看板で 「遠友塾」激励 4月から教室提供(02/21 15:28



教員たちからプレゼントの看板を受け取り、感涙にむせぶ工藤代表(左)



 四月から札幌市中央区の市立向陵中の教室を使用して授業を行う、札幌の自主夜間中学「札幌遠友塾」(工藤慶一代表)に二十日、同中の教員たちから、手作りの木製看板が贈られた。


 看板は横二十一センチ、縦六十五センチ。同中教員たちが「歓迎の気持ちを伝えよう」と作成した。書家でもある市立栄中の競和之校長が文字を書き、向陵中の高橋正幸教諭が木彫り作業をした。


 同日、教員やPTA関係者にあいさつするため同中を訪問した工藤代表に、教員たちが「私たちの感謝と励ましの気持ちです」と述べて看板を手渡した。工藤代表は涙で言葉を詰まらせながら「ありがとうございます」と礼を述べた。


 同塾は学齢期に学校に通えなかった十代−八十代の生徒約九十人が通う。一九九〇年から利用していた市民会館が解体で使えなくなり、工藤代表らが教室確保に奔走し、向陵中の教室使用が実現した。現在は市教育文化会館を「教室」として使っている。同塾についての問い合わせは工藤代表(電)584・3369へ。(川原田浩康)