札幌市総務局との対話−−ひらがな振りの要望の件
−−2007年8月30日
「つくる会」からは工藤慶一共同代表、清水芳洞事務局長、泉雅人、白倉汎子、境悠紀子、溝口英生、丸山仁の7人が、市総務局からは行政部の長谷川利雄/総務課長、井内祐/文書事務担当係長が出席しました。
冒頭、工藤代表が遠友塾の受講生と接する中で気付かされたこととして、公的書類や看板、病院の問診表などにふりがなが無いため、義務教育を受けられなかった人たちや、中国からの帰還者、新渡日の人たちが、いかに苦労し傷つけられているか、要望の背景について説明。
@窓口には振り仮名を付けた公的書類の拡大コピーをひな形として設置してはどうか
A部署などの看板に振り仮名を書き加えられないか
B病院の診療申込書には振り仮名をつけてほしい
―など、出来るところからの改善を申し入れました。
また、厚別地区には中国からの帰還者が多く、一人で来られず仲間に通訳を頼むなどの苦労をしている実態から
Cせめて片言ぐらい話せる職員を配置してほしいと要望しました。
これに対して、市側は常に使いやすい窓口になるよう各部署には声掛けをしている、との釈明のあと、
@市立病院では「サービスアップ」推進委で、改善を検討してきており、診療申込書にはふり仮名を付けた(実施時期不明)。 問診表はかえって読みづらくなるので適当でないと判断した。看護士や医者にその都度気兼ねなく聞いてもらうことの方が適当と判断している。
A公的書類や看板、案内パンフなどについては検討したい。ただ実施するにしても、在庫の問題もあるので含んでもらいたい。
B記載例としてひら仮名を振った拡大ひな形を置くのはいい方法だと思うので検討したい。
C厚別区の窓口については、庁内関係者の協議会や連絡会議などで要望を伝える。
―などの回答を得ました。
このほか工藤代表は、ユネスコの識字年に当たり本州他市では呼応した人権啓発の取り組みをしていること、大手銀行では外国人に対応できる人を必ず窓口に配置していることなどを例に、市の認識改善を促しました。また、参加メンバーがそれぞれの経験や思いを述べ、一定期間の後、改善の検討結果や実施状況をまとめるよう要望しました。これに対し市側も約束しました。
−−文責 丸山