第21回事務局会議
「北海道に夜間中学をつくる会」は10月18日(土)、北海道教育会館で第21回事務局会議を開きました。
出席者:
工藤共同代表、清水事務局長、泉、飯塚、白倉、森、境、工藤(朱)、井上(嘉)、溝口、丸山
10月16日の道新朝刊に載った「夢かなった『教室』は向陵中、来春以降 継続使用OK」の記事について話し合いました。
要請中のものを決定したかのように書いている見出しは間違いで、記事内容とも違っている。取材を受けたが、交渉中であり決定でないことは伝えてある。
記事が出たことで、受講生はじめ議会や支援してくれている関係者に誤解を与えかねないことに対しては、きちんとした説明をする必要があります。実際、出席者の何人かは「知人からよかったね、と電話があった」そうです。
この報道について市教委から当会窓口の清水事務局長などへの抗議などは来ていません。
当会としては、遠友塾の事務局や受講生、スタッフに「市教委からまだ判断が示されていないこと」を伝えます。さらに関係者へも同様の説明をする努力をします。
また、報道側(道新)にも、細心の配慮をお願いしたい旨を伝えることにしました。
市教委から向陵中の教室の「目的外使用がOK」となってから、使用要件をめぐる市教委、学校、遠友塾との3者協議を行うことになります。
教室利用に関する要望や問題点
夏休み期間の試行利用によって出された、受講生の照明や障害者用トイレなどの使用要件を3者協議の場で提出したいと考えています。
さらに今後、向陵中の継続的利用を要望するにあたって、学年ごとに受講生の意見を聞き取りしていますが、「交通が不便になる」「教文の方が明るい」「エレベータもあり環境がいい」という意見もあります。
また、過去の体験から学校そのものに拒否反応を示す受講生もおります。
会議では、こうした問題を懸念する声も出されました。
討論まとめ
受講生には、向陵中の継続的教室利用を要望していくことを提案し了承を受けている。
いま出されている問題点には二種類あり、一方は三者協議の中で時間をかけて解決すべきことで、他方は遠友塾内部で受講生に丁寧に説明して了承をえて解決していくことになります。
教育文化会館のこれまでの慣れや安心さから、現状維持の声が出るのも当たり前であり、この点は個別のケースごとに丁寧に受講生に説明することで解決できるのではないでしょうか。
まず、夏休み試行使用をもとに今後の長期的使用を受講生とともに話し合う場を、市教委が「必要ない」とした真意について聞きました。−−市教委は、「試行利用について受講生がお礼を言いたいとのことであれば、行政として当然のことをしているのであり、お礼はなじまない」、「受講生が試行利用をどう受け止めたかに耳を傾け、市教委が今後どのような指針で行くのかの説明を―ということであれば、遠友塾の教室に出向いて話す」との回答でした。また、要望を聞く三者協議を設けることも、了承してくれたとのことでした。
市教委から「試行利用の結果を踏まえ、長期的使用へ向けた話し合いの場を持つ」との提案があったので、私達は教室の試行使用が遠友塾塾生にとっても向陵中学校の生徒にとっても良い結果を生んだ、との評価を出した。試行利用した結果に対する市教委の評価も聞かせていただきたいし、受講生達の評価も聞いていただきたい。
継続的利用についての話し合いの基礎には、試行利用に関する向陵中学校の評価と、教育委員会の評価、そして遠友塾と受講生達の評価とが必要です。
行政にはきちんと書面で伝えなければ正式に回答もなされないので向陵中学校を継続的に使わせていただきたいとの要望を文章にして提出する必要があると思う。
討論まとめ
書面での要望については前回の会議で、受講生を交えた話し合いの場の設定を市教委は「その必要はない」と返事を寄せた真意を確かめてから、との話しで終わっております。市教委の真意は分かりましたので、今回あらためて要望書を提出することといたします。その要望には4教室のほか「はじめの会」ができる部屋、スタッフルーム(教材置き場)の使用も含めること、回答期限については窓口折衝において決めることにしました。
当会では、教文会館の研修室予約と使用料支払いの関係から、市教委の判断の期限を11月初めと伝えており、それまでには回答が出されることも求めていきます。
向陵中の教室利用は市教委が認めれば今後、遠友塾が使用要件をめぐる協議主体となりますが、「北海道に夜間中学をつくる会」としては、北海道や札幌市などに提出している公立夜間中学校設置など「5項目の要望書」の実現に向けて、息の長い活動が続きます。